「褒める」というのは
人を育てる上で、非常に大切な要素です。
アスリートで指導者が変わると、途端に
人が変わったように輝きだす選手がいるように、
「褒める・叱る」をマスターすると
人は大きく成長していきます。
今日からできる、ほめ方のコツ、
ご紹介しますね♪
・小さな子どもをお持ちの方
・子どもを教えている教育業界の方
ぜひ最後までご覧ください☆
もくじ
親の褒め方で、子どものやる気が変わっていく
結論からいきます。
子どものやる気は、親の褒め方で変わっていきます。
やる気が変われば行動が変わり、
行動が変われば成果が変わります。
どうせ褒めるのなら、
より成長につながるような褒め方がいいですよね( ^ω^ )
前提:褒める方が子どもは伸びる
「褒める子育てが流行っているけど、
本当に効果あるの??(-。-;」と思っているかもしれませんね☆
しかし、これは効果があります。
オランダ・アムステルダム大学のバーガーズ博士らは(中略)
157人の被験者に、オンラインの脳トレプログラムに参加してもらいます。
(中略)「良い点やできている点を見つけて、ポジティブなフィードバック」をする場合と、
「悪い点を見つけて、ネガティブなフィードバック」をする場合で、
やる気にどのような違いが現れるかを調査します。その結果、ネガティブなフィードバックばかりが続くと
「やる気」が減少していくことがわかりました。東洋経済オンライン より抜粋
ただし!ただ“褒める”だけでは効果は薄くなったり、
あるいは無かったりします。
では、正しい褒め方を見ていきましょう☆
科学的に正しいほめ方3選
1.褒めるタイミング
初めは褒めるタイミングについてです(^_^)
アメリカ・コーネル大学のウーリー博士らは(中略)
223人の被験者に協力をしてもらい、
簡単なタスクをするように指示します。(中略)
ひとつ目のグループには、タスクが終わり次第、
「すぐにポジティブなフィードバック」をします。
2つ目のグループには、「時間を置いてポジティブなフィードバック」をします。
そして、3つ目のグループには、フィードバックはありません。(中略)フィードバックなしのグループを基準に、
すぐのフィードバックでは、1.6倍にやる気が高まるのに対して、
時間を置いてのポジティブ・フィードバックでは微増でした。東洋経済オンライン より抜粋
すぐにフィードバックをする(褒める)ことだけで、
そうでない場合の1.6倍もやる気が高まるのですから、
これはすぐに取り入れられるものですね☆
子どもは何かが達成できた時、その瞬間にほめてほしいものです。
タイミングを逸せず、しっかり褒めることが大切ですね♪
2.褒めるポイント
褒め方には大きくわけて3つの褒め方があります。
- おざなりほめ:中身のない表面的な褒め
- 人中心ほめ:表面上の特徴を中心に褒める
- プロセスほめ:努力・過程・試行錯誤した手順を中心に褒める
このうち、子どもを伸ばすほめ方がどれかわかりますか?
正解は「プロセスほめ」です☆
これは「学力の経済学」(中室牧子 著)でもありましたが、
“結果”を褒めすぎると、子どもは自分の能力を過信するようになります。
そして結果が出せそうにないと徐々に避けるようになってしまうのです。
一方でプロセスほめは、
結果にたどり着くまでの行動や手順に対して褒めるものなので、
必ずしも結果が出なくてもやる気を継続しやすい、
というメリットがあります。
また結局プロセスを褒められたことによって
モチベーションを保ち続けた結果として、
成果が出る、というのが理想的ですね( ^ω^ )
3.具体的に褒める
2のプロセスほめにもつながりますが、
ほめ方は可能な限り「具体的」であることが望ましいです。
ここが難しいんですよね。。。。(^◇^;)
「褒める」という行為は、案外「叱る」より難しいのです。
つまり「子どものことをよく見ていないと、褒められない」からです。
ここ、大切なところですよ!!
「いや〜、普段そんなに子どもと接する時間が無いから、
俺には褒められないよ。。。(´;ω;`)」
と悲観しているあなたに朗報です(笑)
“見たままを具体的に描写するのも手法の一つだから”です。
「モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を
知り尽くしたオックスフォード児童発達学博士が語る
自分でできる子に育つほめ方・叱り方」では、以下のように述べられています。
「上手」「よくできました」と大人の評価を押し付けることを避け、
見たまま(色・形・数など)を具体的に表現してみるのです。
同書ではむやみに褒めることを勧めていませんd( ̄  ̄)
それは、どうしても「おざなり褒め」になりやすいためです。
そもそも「褒める=評価をする」ではありません。
喜び・興奮・驚きなどといった感情を、
大切な人と一緒にわかちあうことで、
自分の居場所があるという感覚が生まれ、
幸せな気持ちになるのです。「自分でできる子に育つほめ方・叱り方」より抜粋
評価をするのではなく、
ただ子どもが達成したことをありのまま受け止めてあげる。
これだけで良いのです☆
ほめ方の天才〜小出義雄 監督〜
高橋尚子・有森裕子さんら五輪メダリストを指導した
故・小出義雄監督は「褒めの名人」と言われていました。
女性選手を育てるのですから、
それなりの心遣いが必要だったのは間違いありませんが、
選手のちょっとした変化も見逃さない、
非常に細かい観察眼の持ち主でもあったようです。
だからこそ、
その褒め方が選手の気持ちを動かし、
モチベーションを高め、
「世界一の練習」をこなさせることに
成功したのでしょうね♪
確かに、小出監督が高橋選手を指導している映像を見ると、
「いいよ〜高橋。
これは世界一の練習だからな。
世界一の練習をしているんだから、
必ず金メダルが取れるぞ。」
なんて、
繰り返し、繰り返し、言っています。
また高橋選手自身も
「最初は信じていなくても、
毎日毎日言われると、
“ひょっとしたら本当になれるのかな?”って
思ってくるんです。」
というコメントをしています。
“鋭い観察眼”と“繰り返すことでその気にさせる”
これは彼の指導法のポイントかもしれないですね♪
褒めすぎる弊害もある
「そんなに褒めてばっかりいたら、
子どもがダメになっちゃうよ。。。(>_>)」
そうですね。
ここが難しいところだと思っています。
単純にあまりにも褒めすぎることは、
❎「褒められることに慣れる」
❎「褒められるためにしか行動を起こさない」
といった弊害も起こしかねません。
アメとムチの使い分けが必要、ということでしょうね(^◇^;)
正しい褒め方というものはありますが、
「いつも褒めていなければならない(叱ってはいけない)」
という訳では無い、ということを肝に銘じておくべきでしょうd( ̄  ̄)
まとめ
✅子どもを伸ばす、科学的に正しい褒め方3選をご紹介
✅できるだけ早いフィードバック
✅おざなり褒め・人中心ほめではなく、プロセスほめが大切
✅できるだけ具体的に褒める。それができないなら見たままを褒める。
✅小出監督は観察が鋭く、繰り返しによって選手をその気にさせる
✅褒めるだけでは伸ばせない。それどころか弊害さえある。
いかがでしたか?
人間誰しも「ほめられたい」という欲求はあると思っています。
特に子どもであればなおさらですよね。
今日ご紹介した正しいほめ方を交えて、
自分のお子さんへの声の掛け方なども工夫してみてください。
何か、才能が開花するかもしれませんよd( ̄  ̄)
何かの参考になれば幸いです♪