【コラム】あなたは過干渉になってない?子育てにおける親のスタンス

「ヘリコプター・ペアレント」という言葉をご存知でしょうか?

私は最近になってようやく知りました(^^;;

この意味を知って改めて、子どもにとっての親の理想的な立ち位置について

考えてみました。

これから子育てをするという方はもちろん、

すでに子どもが中学生くらいになってしまったという方も、

ぜひ最後までご覧ください

この記事は…

・プレママ、プレパパ
・中学生くらいまでのお子さんをお持ちの方
・将来子どもが欲しい方

に役立つ記事です。

「ヘリコプター・ペアレント」とは?

自分の子供の周りを、まるでヘリコプターがホバリングするように、
関わり続けることがやめられない親のことをいいます。
子供たちを泡で包むかのように扱い、結果として、
仕事や人生に必要な能力に問題を抱える若い大人たちを育ててしまっているのです。
HUFFPOST』より抜粋

なお、デンマークでは同義の言葉として

「カーリングペアレント」と言われているようです。

冬季スポーツの「カーリング」からきていて、

ストーンができるだけスムーズに進むように

道をあらかじめならしてしまう様子から、そう呼ばれているようです。

親こそ忍耐が求められる〜子どもへの過干渉は避けるべき〜

私自身も親になって初めて実感することですが、

どうしても、親という生き物は子どもの失敗を防ごうとしてしまいます。

でもそこは「忍耐」です。ぐっとこらえて、黙って見守ってください。

過干渉を避けるべき理由

1.うつになるリスク

アメリカの研究では、

「ヘリコプターペアレントに育てられた大学生は、うつの割合が高い」

報告されています。

「過剰な親の干渉は、子どもの自主性と能力の発達を阻害する。
そのため、ヘリコプターペアレントは依存を促し、
保護的な管理なしに仕事を完遂する能力を阻害する」
『ワシントンポスト』より抜粋(2013)

 

2.脳機能の発達を阻害する可能性

ハーバード大学子ども発達センターによると、

子どもにとって周囲の大人の適切なサポートは
記憶力や集中力、自制心などをつかさどる脳の機能の発達に
とても重要だ
『子育てベスト100』(加藤紀子著)より抜粋

と述べています。

良かれと思ってやっていたことが、

逆に子どもを苦しめる、あるいは成長を阻害する結果になってしまっては、

親としても”本末転倒”ですね。

対策:自分の子育て姿勢を見直してみる

私も含めて、全ての親が自分の子育て姿勢を

時々、客観的に見直してみるのは良いことです。

以下、チェックリストを用意しました。

ぜひ一度、手を止めてご自身の様子を振り返ってみてください。

過干渉の親チェックリスト

□ 学校や先生へのお願いが個人的で平等性を欠いていないか
□ 塾や習い事で「お金を払っているのだから何でもあり」の姿勢になっていないか
□ 子どものご機嫌取りに奔走していないか
□ “甘えさせる”と“甘やかす”を混同していないか
□ 子どもに注ぐ目が“見守り”ではなく“監視”になっていないか
□ 子どものあらゆる行動を親が決めてしまっていないか
□ 「あなたのため」と言いつつ、自分の理想像を押しつけていないか

 

公認心理師佐藤 めぐみ 育児相談室「ポジカフェ」主宰 & ポジティブ育児研究所 代表 監修
あなたは、いかがでしたか?
むむ。。。。結構、当てはまりそう。。。ぬぐぐ( ̄◇ ̄;)
京都大学の心理学者、河合隼雄名誉教授は

「昔の親はお金がなく、子どもに最低限の衣食住ですら十分なことができなかったため、
何をしてやろうかと考えた。
けれど今の親の愛情は『何をしないか』を考えなければならない。
『私が語り伝えたかったこと』河出文庫 より抜粋

と述べています。

基礎的なことは与えることができている日本の状況には感謝しつつ、

逆に「何をしないか」を真剣に考えなければいけませんね(^◇^;)

過干渉な親の例

私が学習塾に勤務する中で、

「この親御さん、過干渉やなぁ」と思う例をご紹介します。

【勉強計画バッチリお父さん】

中3から入学してきたAくん。

そのお父さんは入塾面談の時からその熱心ぶりが伝わってきました。

学校・塾などの面談は原則、お父さんが出席。

まぁ、ここまではよくいる”熱心なお父さん”でしょう。

しかし、夏休みの前のこと。

いつものように塾に来たお父さんは私にあるものを見せてくれました。

それは。。。。。

『息子の夏休み勉強計画書』です( ゚д゚)

夏休み中の1日ごとの勉強時刻、内容などがエクセルでまとめられていました。

息子が決めたのをお父さんが入力、ならわかりますが、

お父さんが初めから決めてしまっては、息子の計画性が育ちません。

また本人の気持ちを聞いても「お父さんが。。。」というセリフが多くなりがちでした。

”熱心”と”過干渉”の境界線

「いや、それって”熱心”でいいんじゃないの?」という声もあると思います。

先のお父さんも、腹を割って話をすればめちゃめちゃ良い人なんです。

熱心な親御さんは、むしろ称賛されるべきなのですが、

この2つには大きな境目があります。

それは…

「子どもが親と同じ方向を向いているか」です。

親がサポートしようとしているその方向に、

子どもは本当に向いているでしょうか?を考えてみてください。

”過干渉”と思われる親御さんの場合には、

❎子どもが実は嫌がっている

❎親が「この方がいいよね?」と誘導している

こういった場合が多々あります。

これに気づかず、強引に進めようとすると、

いつか子どもがストレスに耐えきれずに爆発してしまうか、

先ほどご紹介した通り、親の言うことばかり聞いて、

自己肯定感の低い子に育ってしまうリスクがあります。

まとめ

✅最近、増殖中の「ヘリコプターペアレント」
✅子どもの周りをホバリングし続ける過干渉な親
✅過干渉な親に育てられた子どもはうつ状態になりやすい
✅「何をしてあげるか」ではなく「何をしないか」を考える

いかがでしたか?

過干渉の厄介なところは、親自身はその状況に

「気がついていない」

あるいは

「良いと思っている」ことです。

こればっかりは、自分自身で常に問いかけるしかなさそうですね^_^;

子どもの成長を阻害しないためにも、

常々セルフチェックをしてみてくださいね♪

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA